目次
(この記事は最新情報である)
政策金利が0.75%に
■2025年12月19日(金)、日本銀行(以下、日銀)が、政策金利を0.25%引き上げて、0.75%にすると、決定しました。
■政策金利は、「無担保コール翌日物金利」のことを言っており、簡単に言うと、金融機関同士の短期資金の貸し借りについて目安となる金利のことです(つまり短期金利の目安)。
■日銀は年に8回開催する日銀金融政策決定会合において、この政策金利を決めています。
■この政策金利は、ながらく「マイナス金利:▲0.1%」という時代が続いていたのですが、2024年3月の日銀金融政策決定会合において、マイナス金利をやめて政策金利を「+0.1%」に引き上げ、その後、このように推移してきました。
~2024年2月 ▲0.10%
2024年3月~ 0.10%(+0.2%)
2024年7月~ 0.25%(+0.15%)
2025年1月~ 0.50%(+0.25%)
そして今回
2025年12月~ 0.75%(+0.25%)
■この日銀の政策金利が上がると、銀行の預金金利も貸出金利も上がります。
■銀行の貸出金利の代表的な指標金利である、「短期プライムレート」、いわゆる「短プラ」が、同じ幅でこれまで上がってきたのです(▲0.1%→+0.1%の時は「短プラ」は据え置かれました)。
■「短プラ」が上がると、個人の住宅ローン金利や、企業の事業資金の借入金利が上がるということになってきて、要するに、景気を冷やす可能性があります。
■それでも、日銀が政策金利をこのように、段階的に上げてきた、いや、これからも上げたがっているのですが、これには訳があります。
■大きな理由は「円安」です。「円安」を食い止めるには、金利を上げて、世界で円を買ってもらうという方向にもっていく必要がある、ということなのです。
■日本はいろいろなものを輸入に頼っている国ですから、「円安」が進んでしまうと、物価高も進んでいって、結局、景気に悪影響が出ますから、「利上げ」してでも、「円安」を放置するわけにはいかないということがあります。
■「円安」は日本に中長期で在留する外国人も直撃しています。物価高で苦しんでいるのは日本人だけではありません。中長期在留の外国人も物価高で苦しんでいます。
■また、中長期在留の外国人の中には、母国の家族に、日本で働いて稼いだお金を仕送りしている人もいます。そのような人は、「円安」だと、自国通貨で送金する際、以前よりも必要な円の金額が増えてしまい、日本で働く意味が薄れるといった側面も出てきているのです。
■上場企業、大企業からは「過去最高益」というような言葉をよく聞くのですが、中小企業の業績はそう良くはなっているとは言えません。
■日本の企業の99%は中小企業と言われています。近年、中小企業でも賃金上昇の動きはありますが、それ以上に物価高が進んで、実質賃金はマイナスと言われています。
■就労ビザで日本で働く外国人の多くは、中小企業で働いています。日本経済の問題、とりわけ「円安」は、日本人だけでなく、外国人の「生計」も圧迫しているのです。
■帰化で言えば「生計要件」にとって「円安」は明らかに逆風なわけです。
「利上げ」したのに「円安」が加速
■驚いたことに、12月19日の日銀の「利上げ」発表直後から「円安」はさらに進みました。
■「それって、どういうこと?」って話なのですが、市場は、日銀の+0.25%の利上げは「織り込み」済みで、「もっと上げろ」と考えているということのようです。
■しかし日銀総裁が、「利上げ」発表の際、今後の利上げについて、慎重に判断していくといった趣旨の話をしたため、市場は「利上げ」する、と聞いても、その後の「利上げ」の不透明感から、「円売り」「円安」に動いたのだろうということなのです。
■高市政権は、「外国人政策」の具体化に舵を切りました。
■当然、「外国人政策」は必要です。外国人の犯罪を減らすこと、外国人による過度な日本の不動産購入に制限をかけることには、私も個人的には賛成です。
■しかし、「帰化要件の厳格化」「永住要件の厳格化」は、急いでやる話なのでしょうか。
■今、何より重点的に対応すべきは、「円安」対応なのではないでしょうか。このままでは、そもそも外国人から日本が見捨てられることにもなりかねません。
■特に欧米系の中長期在留の外国人にとっては、「円安」によって、日本の魅力は、相当に薄れているものと思われます。
■簡単に答えが見つかる話では、もちろんありません。しかし、いくつもある政治課題の中でも、「円安」の問題解決は極めて重要であり、日本経済の根幹問題であり、何はさておき、最優先で取り組んでもらいたい課題だと思います。