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(この記事は最新情報である)
東京23区の最新動向
■東京都は1月末、4月末、7月末、10月末と3ヵ月ごとに、外国人中長期在留者人口を発表しています。
■最新、2025年7月1日の東京23区の外国人人口がどうなったのか。2024年7月1日と2025年7月1日を比べると、ほぼ同じペースで増加を示しています。
2023年7月1日:511,539人
2024年7月1日:574,094人(前年比112.23%)
2025年7月1日:634,293人(前年比110.49%)
という数字になっており、着実に外国人人口は増加しています。
■国別にみると、以下のような結果になっています。

■中国が引き続きダントツの1位で、増加率も全体の増加率とほぼ変わらないといった状況で、これは以前から同じトレンドです。
■一方、増加率の上昇が著しいのは、昨年もそうだったわけですが、ネパールとミャンマー、この2つの国が群を抜いています。順位を具体的に見ると、以下のように、直近ではネパールは3位、ミャンマーは5位と、前年からランクを上げています。

■区別に外国人人口のトップ8を見てみると、このような順位になっています。

■元々わずかな差で、2023年7月、2024年7月と、新宿区が1位、江戸川区が2位でしたが、2025年7月には、江戸川区が2位から1位になり、順位が入れ替わりました。
■また江戸川区と新宿区は、2025年7月、外国人人口が初めて5万人を超えました。
■トップ8の区の上位国はどうなっているのか。

■当然のようにトップ8の各区とも、1位は中国人。別な見方をすると、2位と3位にその区の特徴が現れている、ということなります。
■元々実は、令和元年(平成31年)以降、1位と2位はずっと新宿区か江戸川区で、
R1(H31)年1月からR3年4月までは、新宿区
R3年4月からR4年4月までは、江戸川区
R4年7月からR7年1月までは、新宿区
R7年4月、7月は、江戸川区
というふうに、1位と2位が交互に入れ替わっています。
江戸川区とインド人
■さて、ここからは、江戸川区がずっと1位、2位の座にいることについてお話をしていきますが、表を見て一目で分かるのですが、江戸川区はインド人が他の区とは比べものにならないほどに、圧倒的に多くなっています。
■ちなみに江戸川区のお隣である江東区も、インド人が非常に多いです。
■江戸川区は「リトル・インディア」と呼ばれていて、2025年7月は、インド人は東京23区全体では17,855人であるところ、江戸川区にはその半数近くの7,958人、およそ23区全体の45%のインド人が、江戸川区に住んでいることになります。
■その昔、1999年から2000年に切り替わる時に、コンピュータに不具合が出るのではないかと懸念された、いわゆる「2000年問題」というのがあり、その時に、インドからIT関連の人材が多く来日して、その人たちが大手町などの都心にアクセスの良い江戸川区、特に西葛西に住むようになったのがきっかけと言われています。

■江戸川区では、コロナ禍においても、インド人は、減らずにほぼ横ばい状態を続けていて、そしてコロナ禍が収束した後には、インド人はぐんぐんと増え続けています。
■江戸川区の外国人人口が多いことには、元をたどると「IT関連のインド人」というキーワードがあったというわけです。
■インド人人口は、23区全体でも、ランキング表では8位までしか載せていませんが、2025年7月は9位となっています。
■中国の圧倒的トップ、ネパール、ミャンマーの急増といった東京23区の動向において、今後は、インド人の動向にも注目です。