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(この記事は最新情報である)
日本語能力が試される書類:帰化の動機書
■帰化の動機書は、事前に自筆でボールペン(あるいは万年筆)で書いて、帰化申請書類の一部として法務局に提出します。
※15歳未満の者、特別永住者は提出の必要がありません。
■帰化の動機書には
・どこで生まれ育ったのか
・日本には、いつやってきて、これまで日本で何をやってきたのか
・日本にやってきて、なぜ日本人になりたいと思ったのか
・日本人になれたら、日本人として、どう生きていきたいのか
といったようようなことを、書きます。
■所定のA4の用紙(法務局のホームページにあり)に、動機文を書いていき、最後に日付と氏名を記入しますが、書きたいことはたくさんあっても、2枚、3枚になってしまうのは得策でなく、1枚にまとめて書くのが良いと考えられます。
■帰化の動機書は、自筆で書くがゆえに、おのずと帰化申請時点の日本語能力が見られることになりますので、適度に漢字が使えているか(書けているか)が重要です。
■母国での生まれ育ち、日本にやって来てからの経歴、これから日本でどう生きていくか、といったようなことを帰化の動機書に書いていくと、例えば、以下のような言葉を使うことも少なくないと思います。
「学校」「生活」「会社」「仕事」「家族」「お願い」 とか。
■これらの漢字は、いずれも小学校3年生までに習う漢字です。
■帰化に必要な、日本語能力レベルは、小学校3年生~4年生レベルと言われていることから、上のような言葉は、漢字で書けていることが望ましいです(逆に言うと、この程度の漢字が書けていないと、日本語能力に問題ありと見られかねません)。
日本語能力が試される書類:宣誓書
■宣誓書は、法務局に帰化申請書類が受理される際に、法務局から初めて渡される書類です。
■宣誓書の内容は、以下の通りです。
■宣誓書は、要するに、日本国籍を取得したら、日本のルールをきちんと守って生きていきます、ということを宣言する、という内容のものです。
■この宣誓書は、法務局や担当事務官にもよるようですが、たいていの場合は、日付と氏名を書く前(あるいは書いた後)に、「この文章を読んでください」と言われます。
■しかし、この宣誓書で使われている漢字の難易度は、帰化で求められる「小学校3年生~4年生」というレベルを超えています。
「宣誓書」の「宣」
「私は」の「私」
「日本国憲法」の「憲」
「善良」の「善」
は、小学校6年生で習う漢字です。
「履行」の「履」
「誓います」の「誓」
(「宣誓書」の「誓」)
は、中学校で習う漢字です。
■ですので、宣誓書は、スラスラと読めるに越したことはありませんが、読めなかったとしても、その場で問題にはなりません(申請書類は受理されます)。
■逆にスラスラと読めても、動機書の漢字が小学校3年生レベルでは、法務局の担当事務官には、そのギャップに違和感を持たれるかもしれません。
■しかし、いずれにせよ、読めることに違和感を持たれようと(N1~2を持っている人であれば、違和感は持たれないでしょうが)、読めなかろうと、とにかく問題はありません(やはり読めた方が良い)。
■重要なことは、申請受理の半年後くらいに実施される日本語テストに合格できるかどうかであり(日本語テストを求められない人も当然います)、小学校3~4年生レベルの漢字(ひらがな、カタカナも当然)の「読み書き」の勉強・準備を万全に進めていけば良いのです。