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住民税の「特別徴収」と「普通徴収」とは

住民税の支払方法は「特別徴収」「普通徴収」の2通りあります。

「特別徴収」とは言わずと知れた、給与天引きです。

一方で「普通徴収」は、納付書で住民税を自分で払うというやり方のことです。
コンビニで払ったり、最近は納付書のバーコードをスマホで読み取ってクレジットカード払いする、といったケースも増えています。

しかし、この「普通徴収」が、少々リスクがあります。

私が出会ってきた、帰化申請者、帰化申請の相談者、あるいは永住申請者、永住申請の相談者で、直近5年間で、「普通徴収」の期間があった方が少なくありません。

「普通徴収」がダメだと言ってるわけでは、もちろんありませんが、「普通徴収」の場合、自分から能動的に支払いをしなければなりませんから、期限通りに払っていない、遅れて払っていたというケースが、結構多いです(外国人の方の知識不足ということもあります)。


なぜ「普通徴収」になってしまうのか

「普通徴収」の期間がある人には、共通点があります。それは転職です。

転職をすると、一時的に「普通徴収」になるケースはよくあります。
必ずそうなるというわけではもちろんなく、会社間の手続きしだいですが、これが上手くいかなくて、転職後の会社で、一定期間、「普通徴収」期間が発生する、ということは結構あるわけです。

このあたりで、「いやいや、ちょっと待って」という方がいらっしゃるかと思います。
「帰化申請って、住民税は払いきっていれば、問題ないんじゃないの?」

今までは、そういう理解で、よかったはずなのですが、ちょっと最近事情が変わってきています。
その一つに、住民税の納税証明書に近年変化が起きていることがあげられます。

令和3年(2021年)に、「地方公共団体情報システムの標準化に関する法律(標準化法)」という法律ができて、全国自治体の主要システムを共通仕様にするということで、そのような動きの中で、納税証明書に、「特別徴収」と「普通徴収」が別々に記載されたものが増えてきているのです。

私の、最近、帰化申請した、あるいは帰化申請準備中のお客様の納税証明書を見てみると、結構、気づきがあります。
東京23区の一部の区をご紹介すると、

「特別徴収」と「普通徴収」を区別しないで記載しているのは、

江東区、目黒区、北区渋谷区大田区

「特別徴収」と「普通徴収」を区別して記載しているのは、

台東区、荒川区、豊島区、港区、品川区葛飾区

といったところであり、意外と「特別徴収」と「普通徴収」を区別して記載する区が多いことが分かります。

ちなみに、横浜市の納税証明書も「特別徴収」と「普通徴収」は区別して記載されています。

要するに、以前にも増して、「普通徴収」の有無を、納税証明書に表記する自治体が増えてきていて、結果として、「普通徴収」払いがある人は、それが法務局の審査官に見えやすくなった、ということなのです。

法務局の審査官も「普通徴収」に、どうしても目が行ってしまい、遅延払いがなかったどうかは、当然気になることでしょう。

納税証明書上は完納、未納なしの状態で、以前は、それで良かったはずなのすが、「普通徴収」期間のある人は、今後は、面接で聞かれる可能性、結構あります。
「普通徴収の期間、遅れなく払っていましたか?」と。

法務局には強い権限があります。
疑いがあると判断すれば、自治体へ照会もできます。
ただし、照会には手間や時間がかかるため、頻繁にはこれまで行われてこなかったようですが、
帰化の審査の厳格化が、近年、徐々に進んでいる状況下において、「普通徴収」が納税証明書上で目立つようにもなってきたわけです。

遅延払いがなければ何も問題はないわけですが、もし、あるという方は、あるいは不安な方は、慎重に帰化申請を準備した方がよいです。

通常は「普通徴収」については、役所は「収納記録」「収納一覧表」といった書類を出してくれるところが多いです。
その書類を見ると、遅延払いがなかったかどうかがわかりますので、遅延払いがあったならば、そのことについての理由書、上申書を帰化申請時に出しておいた方がよいと考えられます。

最初に申し上げた、スマホ払いは納付書に領収印も押されませんし、スマホ払いは微妙に支払操作した日と、役所の収納日がずれることもあるようですので、便利なようですが、帰化申請の観点からすれば、望ましくないと言えそうです。

とにかく、帰化は完納で大丈夫、という時代は過去のことと思って、慎重に申請されることをお勧めいたします。

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