(この記事は最新情報である)

「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合対応策」

令和8年1月23日(金)に、政府の関係閣僚会議において、「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」(以下、「外国人対応策」)が決定されました。

この「外国人対応策」は、98ページにわたる膨大な文量なのですが、「帰化の厳格化」については、その12~13ページに出てきます。

(首相官邸HPより抜粋)

■ちなみに、上記の目次をみると、「帰化の厳格化の検討」に対し、その上、「在留資格「永住者」の在り方の検討」となっていることに気づきます。「厳格化の検討」「在り方の検討」とでは、言葉の強さがかなり違うように思います。



「帰化の厳格化の検討」の中身


「帰化の厳格化の検討」の中身を見ると、以下の内容が書かれています。

(首相官邸HPより抜粋)


現状と問題点→実施中の施策→速やかに実施する施策→今後の課題、という順番で整理をしていますが、その内容としては、以下のことが読み取れます。

現状の問題点
・居住(住所)要件に永住との不整合がある

実施中の施策
法務大臣の裁量で、厳格に審査している

速やかに実施する施策
・「日本社会に融和していること」の要件審査において、永住と整合させるために、原則として10年以上在留が必要

今後の課題
「生計要件」についても厳格化を検討

ここで、帰化の厳格化・居住要件5年→10年の話に、「日本社会に融和していること」が出てきました。「日本社会に融和していること」が必要、だから原則10年以上の在留が必要、というロジックのようなのです。

ちなみに、「永住許可のガイドライン(令和7年10月30日改訂)」では、その者の永住が日本国の利益に合すると認められること、として「原則として引き続き10年以上本邦に在留している」と書かれています。

永住許可には「日本国の利益に合する」ために原則10年以上居住が必要としているのに対して、
帰化許可には「日本社会に融和する」ために原則10年以上居住が必要という話の立て付けになったようです。

つまり、帰化は、永住と「10年以上」の整合性は持たせるけれども、「10年以上」の理由は、ちょっと違うということのようです。

いずれにせよ、帰化の居住要件5年→10年以上への延長、そしてそれは運用変更で行われる、ということが、この「外国人対応策」の決定で、はっきりしたということは確かです。

この「10年以上」への運用変更は、新年度、4月にはスタートしてもおかしくないのではないでしょうか。


「日本社会との融和」「原則10年以上」


「日本社会との融和」「原則10年以上」という曖昧な表現が、いかにも、運用変更で実施されようとしていることの肝かと思われます。

日本在留10年未満の人は皆アウト、という話ではないように思われます。

特にこの「原則」というワード、「原則」と言うからには、「例外」もあるということです。

例えばですが、留学で来日して、日本の大学に4年、日本の企業に勤めて3年で計7年在留の日本語ペラペラの人。こういう人は、まさに「日本社会に融和」していると言えるのではないでしょうか。

文脈として、「日本社会に融和」するために10年以上必要、「日本社会に融和」していれば10年未満でもよい、というような解釈もできるのではないでしょうか。つまり10年未満の人でも、チャンスありということになります。

今回の「居住期間」の運用変更、実施されるものと思われますが、「10年以上」という表面的なことももちろん大切ですが、居住期間のその「中身」も重要と考えられます。

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